Cloudflareは、BOTや不正アクセスといった悪意のある攻撃からウェブサイトを守ります。
さらに、Waiting Roomを使用すれば、一般ユーザーのアクセス流量をコントロールすることができます。

Waiting Roomとは

サイトに通常よりも多い大量のアクセスがくると、ページが表示されずに待たされる、またはサーバーダウンしてしまう恐れがあります。

集中アクセスでサーバがダウンしてしまうようなことがないように、Waiting Roomは、オリジンサーバに到達する前に一時的にユーザーを留めておくスペース(待合室)を設けることができます。
オリジンサーバに行ける人数を設定しておき、人数を超える訪問があると待合室に送客します。サーバから離脱すると待合室にいたユーザーはオリジンサーバに行くことができます。

このようにユーザーのアクセスをコントロールすることができ、これによってサイトのダウン、お客様の離脱を防止することができます。

CloudflareのBusinessプラン以上では待合室がデフォルトで付いており追加料金はなく無料で使用できます。

Waiting Roomの活用

アクセス集中時に有効なWaiting Roomの実際の用途としては以下のような事例が考えられます。

オンラインセールイベント:
クリスマスやブラックフライデーなどの大規模なセールイベントの際、多くのユーザーが同時にアクセスしようとすることがあります。Waiting Roomを使用することで、サイトの過負荷を回避することができます。

チケット販売:
コンサートやイベントのチケット販売開始時には、多くのユーザーが同時にアクセスしようとします。Waiting Roomを利用して、トラフィックを制御し、公平なチケット購入機会を提供することができます。

限定商品の販売:
人気のある限定商品や新商品の販売開始時にWaiting Roomを活用し、サイトの過負荷を避けつつ、多くのユーザーにチャンスを与えることが可能です。

LINEやメルマガなどプッシュ通知:
プッシュ通知による施策では、配信直後に予想外に大量のアクセスが急増することがあります。Waiting Roomを導入することで、アクセスをコントロールし、過負荷を回避することができます。

Waiting Roomに入ると以下のような画面が表示されます。

このように待合室に入ると予想待機時間が算出されます。

簡単な設定で利用することができます。

Waiting Roomの設定

左メニューの「トラフィック」から「Waiting Room」をクリック。

主な設定をご説明します。

名前:待機室の名前。訪問者には表示されません
説明(オプション):管理上の名前など自由に設定 ※任意
ホスト名:既にCloudflareが有効になっているドメインを入力
パス(オプション):Waiting Roomを実行させる対象のパス ※任意
アクティブユーザーの合計数:オリジンに滞在できるユーザー数
分単にの新規ユーザー数:1分あたりオリジンへ送客が許可される新規ユーザー数
セッション期間:ユーザーがオリジンに滞在する最大の時間(分)


Waiting Roomが有効時に、現在の状態を確認することができます。

①キューに入れられた最大ユーザー数:Waiting Roomで待機した人数の最大値
②最大アクティブユーザー数:オリジンに滞在した人数の最大値
③設定されたアクティブユーザーのしきい値:オリジンに滞在できるユーザー数

レポートの活用方法

最初は待合室の閾値を低めに設定し、オリジンサーバーの負荷を確認しながら、リソースに余裕がある場合は待合室の閾値を増やし、待ち時間を減らすように調整していくような運用が良いでしょう。

待合室の閾値が増えるほど、オリジンサーバーへの負荷が増加しますがユーザーの待機時間は減ります。

例)1000アクセス来た場合
待合室の閾値 200 だと・・・800人が待機室に入り待ち時間が伸びる
待合室の閾値 600 だと・・・200人が待機室に入り少し待ち時間が減る

実際の稼働状況を見ながらバランスを見ながら設定する必要があります。

弊社ではCloudflare、Waiting Roomの導入をサポートしております。
ご検討の際にはお気軽にご相談ください。