「Cloudflareの各種設定は、ダッシュボード(GUI)から行うもの」と思っていませんか?実は、Cloudflareは Terraform(IaC: Infrastructure as Code) に完全対応しています。

APIを通じて設定をコード化することで、マウス操作による「手動運用」から、エンジニアリングによる「自動運用」へと進化させることができます。
本記事では、特にSaaSビジネスなどで求められる「横展開」と「変更履歴の管理」の観点から、その強力なメリットを解説します。

メリット①:「横展開」を支えるスケーラビリティ

SaaSのように、新しいテナント(顧客)が増えるたびに同じような設定が必要になる環境では、Terraformが真価を発揮します。

  • テンプレート化: cloudflare_account_dns_settings を使えば、アカウント全体のDNSデフォルト挙動を一括定義できます。
  • 一括量産: 10、100、1000個とドメインが増えても、コードのリストに名前を追加するだけで、同じセキュリティ強度の環境を瞬時にデプロイ可能です。

メリット②:「変更履歴」が担保する信頼性

手動運用の最大の弱点は「誰が、いつ、何を、なぜ変えたか」が分からなくなることです。

  • 履歴の証跡: 設定をGit(GitHub等)で管理することで、すべての変更がコミットログとして残ります。
  • ミスの事前防止: terraform plan コマンドにより、実際に反映される前に「差分」をテキストで確認できます。
  • 高速ロールバック: 万が一の設定ミスも、Gitで1つ前のバージョンに戻して実行するだけで即座に復旧できます。

実践コードサンプル:横展開と履歴管理の共存

以下は、複数の拠点(テナント)に対して共通の「IPアクセスルール」を適用しつつ、変更理由を履歴に残すための実装例です。

まとめ:管理コストを下げ、成長に集中する

Terraformを導入することで、インフラ管理に費やしていた時間は大幅に削減されます。

  • 構築 → 数分へ(横展開の高速化)
  • 調査 → 「Git履歴の確認」へ(管理コスト削減)

Cloudflareという強力な武器をTerraformで使いこなし、変化に強く、ミスのないインフラ運用を目指しましょう。

参考URL

詳細なリソースの設定方法や最新のドキュメントについては、以下のTerraform Registryをご参照ください。