Cloudflareは、Webサイトのセキュリティとパフォーマンスを向上させるためのツールを提供しています。その中でも「ゾーンロックダウン」は、特定のURLに対して指定したIPアドレスからのみアクセスを許可する機能です。

ゾーンロックダウンを利用することで、特定のIPアドレスまたはIPアドレス範囲からのみWebサイトへのアクセスを許可することができます。例えば、管理者ページや内部システムへのアクセスを特定のIPアドレスに限定することで、不正アクセスを防ぎます。

また、従来のBasic認証やアクセス制限は、有効な手段ですが、ゾーンロックダウンはそれらよりも高いセキュリティが担保されます。例えば、Basic認証はパスワードが漏洩した場合に脆弱性が生じますが、ゾーンロックダウンでは指定したIPアドレスからのアクセスのみを許可するため、パスワードの漏洩リスクを低減できるといった効果があります。

この記事では、Cloudflareのゾーンロックダウンについて、その仕組みと設定方法を詳しく説明します。

ゾーンロックダウンとは

ゾーンロックダウン(Zone Lockdown)は、Cloudflareが提供するセキュリティ機能の一つです。指定されたIPアドレスまたはIPアドレスの範囲からのみ特定のURLにアクセスを許可します。これにより、不正なアクセスや攻撃を防ぎ、特定のユーザーやシステムだけにアクセスを限定することが可能です。

ゾーンロックダウンを行うメリット

  • セキュリティの強化: 特定のIPアドレス以外からのアクセスをブロックすることで、不正アクセスや攻撃からWebサイトを保護します。
  • アクセス制限: 特定のユーザーやシステムに対してのみアクセスを許可することで、管理が容易になります。

ゾーンロックダウンの設定方法

以下に、Cloudflareでゾーンロックダウンを設定する手順を詳細に説明します。

1. Cloudflareアカウントにログイン

まず、Cloudflareのダッシュボードにログインします。まだアカウントを持っていない場合は、Cloudflareの公式サイトからアカウントを作成してください。

2. 対象のドメインを選択

ログイン後、ダッシュボード上でゾーンロックダウンを設定したいドメインを選択します。

3. セキュリティ設定を開く


左側のメニューから「Security」(セキュリティ)を選択し、「WAF」(Web Application Firewall)タブを開きます。

4. ゾーンロックダウンルールの作成

「Tools」(ツール)セクションにある「Zone Lockdown」(ゾーンロックダウン)オプションをクリックします。次に、「Create a Zone Lockdown rule」(ゾーンロックダウンルールを作成)ボタンをクリックします。

5. ルールの設定

ルールの設定画面では、以下の項目を入力します。

  • 名前: ルールに名前を付けます。例えば、「Admin Access Only」など。
  • URL: 特定のURLまたはURLパスを入力します。例えば、「/admin」や「/secure-area」など。
  • IP範囲: アクセスを許可するIPアドレスまたはIPレンジを入力します。複数のIPアドレスをカンマで区切って入力できます。

6. ルールの保存

設定が完了したら、『ロックダウンルールを保存およびデプロイする』ボタンをクリックしてルールを保存します。

7. ルールの適用

ルールが適用されると、指定したIPアドレス以外からのアクセスはブロックされます。設定内容を確認し、必要に応じて調整します。

ゾーンロックダウンの管理

  • IPアドレスの変更: 許可されたIPアドレスが変更された場合、Cloudflareの設定も更新する必要があります。
  • 複数ルールの管理: 複数のゾーンロックダウンルールを設定する場合、それぞれのルールが適切に機能することを確認してください。
  • セキュリティログの確認: 定期的にセキュリティログを確認し、ブロックされたアクセス試行を監視することをお勧めします。

まとめ

Cloudflareのゾーンロックダウン機能を利用することで、特定のURLに対して指定したIPアドレスからのみアクセスを許可することができます。これにより、Webサイトのセキュリティを強化し、不正アクセスを防ぐことが可能です。