新世代CDNのCloudflare導入し、安心・安全・高速化を達成

芸能・音楽・映画などエンタメ情報といえば、「ORICON NEWS(オリコンニュース) https://www.oricon.co.jp/」。 ORICON NEWSは、国内Webメディアとして100媒体超に記事を配信しており、提供先は大手ポータル、ニュースアプリ、各SNS、地方紙、オウンドメディアなど多岐に渡り、配信先におけるPV(ページビュー)でもトップクラスのシェアを誇っています。

そのORICON NEWSが、2021年1月 新しいCDNとしてCloudflareを導入・切替を行いました。新世代CDN・Cloudflareを使った感触など、新しいニュース配信にどういったメリットをもたらしているのでしょうか?

Cloudflare導入・切替による成果

  • WAF導入により1カ月で84万件のサイバー攻撃を防御
  • 多数のドメインをCloudflareで運用統一化(WAF/CDN)
  • SpeedIndexが21%アップ、Lighthouseのパフォーマンススコアが9.3%アップ
  • 既存コンテンツの改修なしで、自動で最新画像フォーマットのWebPに対応し、Webサイトの表示高速化を実現

パート1 .契約までのプロセス

Q1. 以前の「ORICON NEWS」の課題や悩みはどんなものがありましたか?

昨今のセキュリティ意識が高まる中、ORICON NEWSでも、WAFの導入を検討していました。

しかし、かつてのネットワーク機器のWAFアプライアンスでは、設定・チューニングなど社内メンバーではその運用が難しいと感じていましたし、保守ベンダーにその設定調整を依頼するやり方にしても、外注コストがかかるため、可能な限り社内運用ができるWAFサービスを探していました。

また、ニュースサイトではキャッシュクリアが迅速かつ、柔軟に対応できる要件が非常に重要なのですが、キャッシュ制御パターンが「絶対パス」と「ワイルドカード」しかないこと、およびキャッシュクリアの速度(1分~5分程度かかっていた)の課題があり、サービスの高い安定性、障害発生時の対応での迅速なサービスを模索していました。

Q2.どのようにしてCloudflareを知りましたか?

かねてよりWAF導入を検討していたため、あるセキュリティイベントに参加していたCloudflareの「WAF機能およびCDN機能」に関するセミナーを聴講したことがきっかけです。

以前より、Cloudflareは、新興のCDNベンダーとして勢いがあり、その存在は知っていました。そのCloudflareですが「そもそもセキュリティベンダーからスタート」という経緯を知り、そこに興味を持ち、同イベントに出展していたドーモさんにコンタクトを取ることとなりました。

Q3.Cloudflareの決め手、選定ポイントは?

導入前のテスト調査として、競合3社+現行サービスの4つをPOC(Proof of Concept=概念実証)として、性能などを1ヶ月間にわたり評価しました。その際に、以下の4つのポイントが決め手となり、Cloudflareの導入を判断したという理由となります。

①WAF導入後の運用の容易さ

専門的な知識が必要なWAFの運用だが、Cloudflare側でWAFのルールが自動でアップデートされるため、効率のよい運用が可能であった。

②CDNパフォーマンスの高さ

3社のCDNを比較し、表示スピード・安定性の点で優位であった。

③シンプルなダッシュボードで調整・把握しやすい

各機能へのアクセスの容易さと統一感があり、設定や調整事項を一元管理できるのは助かった。

④トラフィック超過時の費用調整の柔軟さ

基本固定費用について、契約転送量超過が何度も発生しなければ料金見直しがない点に注目し、追加費用がほぼ発生しないところがよかった。また、ほとんどの機能の費用が基本料金内に含まれ、機能追加による費用の積み上げが少ない点も決め手となった。

Cloudflareのダッシュボード

パート2. 導入後の評価

Q4.導入後は、具体的にどのような機能を使用し、どのような成果がありましたか?

これについては、以下の点について、評価しております。

WAF導入によるサイバー攻撃アクセスからの緩和(過去1ヶ月では84万件の攻撃を防御)

②WAF導入により正規でないBotアクセスの制限による負荷が軽減

③多数のドメインながら、すべて同じCloudflareで一律に管理することによるWAF/CDN運用統一化

Webサイトの表示スピードの改善が実行できた(SpeedIndexが21%アップ、Lighthouseのパフォーマンススコアが9.3%アップ)こと

⑤既存コンテンツを改修せずに最新の画像フォーマットであるWebP対応が可能な点

⑥高画質画像のImageResizingによるデバイス最適化にてUXが向上

⑦キャッシュパージ時間は、1分以内になった。プレフィックスやキャッシュタグが利用可能になった点など便利になり、きめ細かくできるようになった

Q5.今後、Cloudflareにどんなことを期待していますか?

①ナレッジに関して、日本語ローカライズを充実化

②月次週次などでの防御レポート出力機能(簡略化されたサマリーを説明用資料として活用)

③アラート機能の拡充強化(使用量の超過発生や障害予兆を事前に把握したい)

今後Cloudflareに期待したいこととして、以上のようなことがありました。急速なバージョンアップやサービス向上が図られているので、こうした要望もそのうち取り入れられていくことでしょう。

まとめ

今回のCloudflareの導入は第一段階であり、Cloudflareの最大のウリであるセキュリティ対策と同時にWebサイトの表示スピード改善を進められました。

今後は、WorkersというCloudfare独自の次世代Edgeコンピューティングの機能を活用していくことを検討しているといいます。これは、クラウド側のサーバーではなく、ユーザー側により近いEdgeサーバーでスクリプトを実行させることで、さらにWebサイトを速く表示させることや、ビッグニュース配信時などの高負荷状況時に対応するという構想です。

そのための、サイトのフルキャッシングなどを行い、負荷低減ができるような検討されています。そうすることで、サイト訪問者が、見たいときにより快適に、ニュース・コンテンツを閲覧しやすくなるということですので、ぜひそうした次の改善に期待したいと思います。